社会人は会社の歯車なのかその3
東南アジアの少数民族取材の道中、
会社員をやめた20代後半の旅人によく会った。
・生きるのに疲れてしまった
・なんのために働いているかわからない
・なんとなく就活してしまった
・今の上司が自分の将来だと思うと耐えられない。
ムわっとした生暖かい風が吹く東南アジアの空の下で、そう口にする人が多かった。
考えない
考えなくなる
考える時間がない
自分の生き方や働き方について、どういう人生があるのかを本当の意味で知り、考える教育がされている場は少ない。
就活はもちろん、企業訪問やOBOG訪問だって、その人が個人として何を考え、どんな悩みを持ち、どう生きていこうとしているのかまで聞くことは出来ない。
・残業はどれくらいしますか?
・会社の雰囲気はどうですか?
・やりがいはどういうところに感じますか?
・嬉しかったこと、辛かったことはなんですか?
そんなうすっぺらい質問ばかりしても意味が無い。
・どうやって生きていこうと思うのですか?
・今の生き方と理想の生き方のギャップはなんですか?
・それを埋めるためにどのような働き方が良いと思いますか?
ということにこそ意味がある。
そう気づいたのは、
ミャンマーの星空の下、
2人の旅人と話した時だった。